2023年10月22日、野幌公民館ホールにて『第22回 野幌の舞 野幌太々神楽伝承会発表会』が開催されました。
野幌太々神楽は野幌地区に明治時代から続く伝統芸能で、1898年に野幌神社に奉納されたのが始まりで、江別市無形民俗文化財にも指定されています。
なかなか見る機会のない神楽の舞、神秘的で華やかな野幌太々神楽発表会の様子をリポートします。
スポンサーリンク
もくじ
野幌太々神楽とは?由来について
野幌太々神楽は、北海道江別市無形民俗文化財に指定されている神楽です。
明治20年代に新潟県から野幌に集団入植した民間開墾移民団 北越植民社が、苦しい開墾生活の守り神に捧げようと、故郷新潟からもちこんだものです。
明治31年(1898)8月、神楽師匠五十嵐金作が始めて野幌神社例大祭に舞楽を奉納したのが野幌太々神楽の始まりです。
野幌太々神楽は、新潟県中越地方の神楽の伝統を受け継ぎ、北越植民社社長関矢孫左衛門が郷土芸能として奨励、伝承に努め、毎年、春と秋に野幌神社に奉納されました。
1973年に江別市無形民俗文化財に指定。「野幌太々神楽伝承会」は、入植者の子孫らでつくる保存会と共に伝承活動に取り組むため、市民有志が95年に結成しました。
伝承会は同志会・保存会の指導を受けながら20種類の舞と拍子(楽)を習得し、お祭りやイベントに出演し演目を披露しています。
会員は小学生から80代までの幅広い年齢層で構成。随時会員を募集しており、江別市が誇る伝統芸能の後継者育成に努めています。
『第22回 野幌の舞』野幌太々神楽伝承会発表会の様子
2023年(令和5年)10月22日に『野幌公民館ホール』で開催された『第22回 野幌の舞』の様子をご紹介します。
この日は「奉幣」「稚児舞」「花献」「泰平楽」「神勇」「地久楽」の6つの演目がありました。
奉幣(ほうへい)
御神体ともいえる「幣帛(へいはく・みてぐら)」を神様に奉る舞。
稚児舞(ちごまい)
子供舞の一番最初に演ずることから先稚児ともいわれる優雅な舞。
花献(かけん)
神様に花を献じる舞。邇邇芸命(ニニギノミコト)を笠沙の岬にお迎えして命の苦労を慰める事に由来する。
泰平楽(たいへいらく)
天下泰平を表す舞。2つのお盆を持って舞うため、盆舞ともいわれる。お盆を落とさないように、でんぐり返しをするところが見どころ。
神勇(かみいさみ)
神様を諌み申し上げる舞。
地久楽(ちきゅうらく)
宇宙天地の太平を神に感謝する舞。
それぞれの舞に異なる個性があり、厳格さと優美さ、華やかさがあります。またお盆を落とさないように舞う泰平楽の楽しさもあるという、たいへん変化に飛んだ素晴らしい神楽でした。
ぜひ多くの方に生の神楽舞を見てほしいと思いました。江別の地で長く受け継がれてきたこの貴重な伝統芸能、末永く続いてほしいものです。
餅まき・抽選会
お祭りの最後には、お楽しみ抽選会と餅まきが盛大に行われました。
厳かな雰囲気から一気に賑やかになり、まさに「日本のお祭り」を楽しめる構成でした。
我が子が抽選会にてなんと「神楽米」に当選!!!神事も見られてお米もゲットして最高の1日でした!
江別市野幌太々神楽伝承会 お知らせ
会員募集中
江別市野幌太々神楽伝承会(会長 直井孝一)では、舞、笛、太鼓など子供から大人まで広く会員を募集中とのこと。
お稽古は例年6月から10月の発表会まで毎週木曜日19時から野幌公民館で行っています。期間中は見学も可能とのこと。
興味のある方は事務局(011-385-0085:池田さん)まで。
『第23回 野幌の舞』2024年度開催について
『第23回 野幌の舞』の開催予定日は以下の通り。
- 日時:2024年(令和6年)10月20日(日)13:30開演
- 場所:野幌公民館ホール
※内容は変更になる場合があります。最新情報については公式サイト等をご確認ください。
野幌公民館ホールの場所アクセス地図
住所:〒069-0813 北海道江別市野幌町13−6