2023年2月9日、江別経済ネットワークが開催した江別出身のベーシスト今沢カゲロウさんの講演会に参加しました。興味はあってもまだ身近ではない「昆虫食」のお話は感心することが多かったです!
迫力のベース演奏披露や絵画展、ワタリバッタコーヒーの試飲もあり、盛り沢山でしたよ。
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もくじ
今沢カゲロウ氏プロフィール
今沢カゲロウ講演会『昆虫食の未知なる可能性』@江別市民会館ホール。3年ぶりの江別経済ネットワーク例会でしたが、江別市に最大限サポート頂き、盛況御礼。江別が誇る食品の代表の方々も多数ご来場。昆虫食を語り絵画展もあり、それでも全てベースから始まっている事が逆に浮き彫りになった講演会に。 pic.twitter.com/JBlxy2oYGB
— 今沢カゲロウ/ BASSNINJA (@quageroimazawa) February 9, 2023
今沢カゲロウ(ベーシスト・作曲家・昆虫画家・昆虫食開発者・四国大学特認教授)
- 1970年2月生まれ。北海道江別市出身、大麻東小・大麻東中学校、札幌北高校、早稲田大学卒業。
- 在学中からプロのベース奏者としての活動開始。
- 「BASSNINJA(ベースニンジャ)」というニックネームで呼ばれ世界で活躍する
- ”世界のベーシスト10人”に東洋人として唯一選ばれ、ヨーロッパのベースマガジン表紙を飾る。
- マツコ・デラックスさんと関ジャニ∞の村上信五さんが司会を務める人気番組「月曜から夜ふかし」に出演。
- 近年は昆虫画家、昆虫食開発者としても活動。
今沢カゲロウQuagero Imazawa BASSNINJA.NET
講演会「昆虫食の未知なる可能性」
世界各地をベース一本で駆け巡るBASSNINJAこと今沢カゲロウ氏の生演奏から始まった講演会
その演奏は、一瞬で我々を今沢カゲロウワールドへ誘いました。
今沢カゲロウさんは、2019年21枚目のアルバム「タクテクレタ」を制作するために滞在したアフリカ・ルワンダで、近隣国で長距離を移動するサバクトビバッタの大量発生により農作物に被害を与えていることを知りました。大量のバッタは農作物を食べ尽くし現地住民達の食料を失わせるだけではなく牧草も食べ尽くしてしまうため、家畜への影響も甚大です。
今沢さんはアフリカでの出来事から「虫の食害がある一方、虫を食べる文化もある」と昆虫食の研究を独自に開始します。まずはご自身が一日一食の食事で昆虫食を食べるということを2年間続けてきたのだそうです。
日本でも昔からある、美味しくて人気の昆虫食
日本でも昔から、長野県の食品メーカーから現在もイナゴの佃煮が市販されています。岐阜の「蜂の子」はクロスズメバチの幼虫ですし、群馬の「まゆこ」はカイコガの水炊きです。冬の天竜川の浅瀬(ざざ)で採集される水生昆虫の幼虫の大和煮「ざざむし」は大変高価で、この4種は日本の昆虫伝統食の「四天王」だと今沢さんは言います。
代替タンパク質の切り札とも言われる昆虫食は、今後の地球の人口増加に伴い想定される食料不足問題に加え、SDGs達成の観点からも注目されており、ひとつの知識、選択肢として知ってほしいと話されました。
苦手意識がある方や、甲殻類のアレルギーがある方には強要するつもりはありませんとも言い、虫はどこにでもいますが、道端で捕まえた虫はどこで何を食べているのかわからないので食べない方がいいともおっしゃっていました。
今沢カゲロウさんが食べた中で美味しくなかった昆虫は?
講演会での質疑応答の際、「食べて美味しくなかった虫は?」との質問がありました。
これについて、今沢カゲロウさんのお知り合いの昆虫食活動家の間では「てんとう虫はとにかく美味しく
また今沢さんは様々な種類の昆虫を食べたことがありますが、体から毒を出している虫は食べてはダメ、ということ。
ちなみに、食用にできる昆虫は約2000種類もあり、世界の100カ国近くに多様な昆虫食文化があって地球上の20数億人には昆虫食の習慣があるのだそうです。
江別市から昆虫食の発信を
北海道には昆虫食の習慣はありませんが、だからこそ道内で先駆けて、地元である江別から昆虫食の商品を全国に向けてつくれないだろうか?と熱い思いを語られました。
江別市には、食に関わる企業や研究機関、大学もあるので可能性はありますよね?!ぜひそうなったらいいなと思いながらお話を聞きました。
ワタリバッタコーヒー飲んでみた
講演の途中、ふんわりとコーヒーの良い香りが漂ってきて、参加者に試飲のワタリバッタコーヒーが振る舞われました。
バッタコーヒーはアフリカ産コーヒーと昆虫の組み合わせを思いついた今沢カゲロウさんが、焙煎の専門家と試行を重ね、バッタ被害を受けたケニア産コーヒーにタイで生産されている食用バッタの粉末をブレンドし完成させたもの。2021年12月からドリップパック(1袋700円)で販売しています。
「フルーティーな味わいにバッタの香ばしさが感じられる」とのことですが、飲んでみると酸味のあるスッキリとした味の美味しいコーヒーでした。
コーヒーなので香ばしさはあるものの、それがバッタによるものなのか?焙煎の香ばしさなのか?は区別できないほど、普通に美味しくいただきました。
今沢カゲロウさんによる補足
コーヒーの香ばしさはケニアコーヒーの香ばしさで、飲む前と飲んだ後にほのかに香る干し草の香りがバッタパウダーの風味です。イネ科を食しているので、植物の香りがします。
エゾイナゴフライト(アオサ塩味・カカオ味)を購入、食べてみた感想
講演会にて販売していたワタリバッタコーヒー(写真上)と、エゾイナゴフライト(アオサ塩味・カカオ味)を購入して参りました。
早速食べてみましたが、どちらもあっさり揚げたサクサク食感といった感じで、スナック菓子に似たような印象を受けました。アオサ味はアオサのりと塩がいい塩梅で、お酒のおつまみにも合いそう。カカオ味はほんのりした甘さを感じて不思議な新食感でした。どちらも美味しかったです。
イナゴの佃煮とは全然違う味わいで、これはこれでアリだなと思いました。
まだまだ抵抗のある方もいらっしゃるとは思いますが、イナゴは非常に栄養価が高く、高タンパク・低脂肪・ビタミンなども豊富。今沢カゲロウさんは昆虫食を続けてたいへん健康になったというお話もされていました。こういった栄養素のメリットを考えるとたいへん注目度が高いですね。
※ワタリバッタコーヒー・エゾイナゴフライト購入については今沢カゲロウさんの公式サイトをご参照ください。