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江別市は2026年10月14日、北海道が決定した「札幌圏都市計画」の方針変更について発表しました。
今回の変更では、江別市内の駅周辺や住宅地、工業・流通業務地などの土地利用方針が示されており、特に江別駅周辺と文京台地区が「高次機能交流拠点」として位置付けられている点が注目されます。
今後の江別市のまちづくりに関わる内容について、発表資料から主なポイントを整理します。
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もくじ
今回発表された都市計画とは?
今回変更されたのは、北海道が2026年10月2日付で決定した「札幌圏都市計画 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」です。
「都市計画区域マスタープラン」と呼ばれるもので、将来のまちづくりに向けて、住宅地や商業地、工業地の配置、道路・公共交通、公園、下水道、防災などの基本的な方向性を示す計画です。
対象となるのは札幌市・小樽市・江別市・北広島市・石狩市の5市で、江別市については市域全体が対象となっています。
計画の目標年次は2030年(令和12年)です。
今回の発表は、特定の場所で新しい建物の建設や道路工事が決まったというものではなく、今後の都市整備や土地利用を考えるうえで基本となる方針の変更です。
江別市のまちづくりは「駅を中心としたコンパクトなまち」へ
資料では、江別市の将来都市像を「みんなでつくる未来のまち えべつ」とし、次の4つをまちづくりの目標として掲げています。
- 駅を中心とした集約型都市構造~えべつ版コンパクトなまちづくり~
- 地域経済の活性化
- 災害に強い安全・安心な都市環境
- 江別市の特性を活かした魅力ある都市
基本となるのは、人口減少や少子高齢化などを見据え、既存の市街地や鉄道駅を中心に生活に必要な機能を維持・充実させていく考え方です。
市街地を無秩序に拡大するのではなく、住宅、商業施設、公共交通などの機能を適切に配置し、暮らしやすい都市環境を維持していく方向性が示されています。
野幌駅・江別駅・大麻駅周辺などの役割を明記
今回の資料では、江別市内の主要な地区について、それぞれの土地利用や都市機能の役割が示されています。
| 地区 | 主な位置付け・方針 |
|---|---|
| JR野幌駅周辺 | 拠点商業業務地。商業・業務・文化交流・居住などの都市機能の集積を図る |
| JR江別駅周辺 | 地域商業業務地。地域の生活利便を支えるとともに、交流拠点として機能強化を図る |
| JR大麻駅周辺 | 地域商業業務地。地域住民の生活利便を支える機能を集積 |
| JR高砂駅周辺 | 日常生活を支える拠点として生活関連機能を充実 |
| JR豊幌駅周辺 | 地域の実情に応じた生活関連機能を充実 |
| 元江別中央地区 | 地域住民の日常生活を支える拠点 |
| 工栄町・角山地区・西野幌地区 | 工業・流通業務地として位置付け |
このうち、野幌駅周辺は「拠点商業業務地」として、市の中心的な都市機能を担う地区に位置付けられています。
一方、江別駅周辺と大麻駅周辺は「地域商業業務地」とされ、地域住民の生活を支える商業・サービス機能の集積を図る方針です。
また、高砂駅周辺、豊幌駅周辺、元江別中央地区についても、日常生活に必要な機能を維持・充実させる拠点として位置付けられています。
これらは今回新たにすべて決定されたものではなく、既存の都市構造を踏まえた方針も含まれています。
江別駅周辺と文京台地区を「高次機能交流拠点」に位置付け
今回の方針で注目したいのが、江別駅周辺と文京台地区の位置付けです。
資料では、産業、観光、文化芸術、スポーツなどを通じて都市の魅力や活力を高める地区を「高次機能交流拠点」としています。
2021年に変更された旧計画の該当項目には江別市の地区名が記載されていませんでしたが、今回の計画では江別駅周辺と文京台地区が具体的に明記されています。
それぞれの方針は次のとおりです。
江別駅周辺:歴史・自然・文化などを活かして人の流れを創出
江別駅周辺については、歴史性や自然環境、スポーツ、文化施設などの地域資源を活用し、市民や来訪者が地区内を巡ることによって新たな人の流れを生み出す方針です。
さらに、地区の魅力向上に向けて、都市機能のさらなる集積や強化を図るとしています。
江別駅周辺は、商業機能だけでなく、歴史や文化、自然などの地域資源を活かした交流の場としての役割も期待されていることが分かります。
文京台地区:大学・研究機関を活かした地域活性化
文京台地区については、大学や研究機関、文化・交流施設などが集まる地域の特性を活かす方針です。
具体的には、産業界・大学などの教育研究機関・行政による「産学官連携」を推進し、地域資源を活用することで、地域の魅力向上や産業振興を図るとしています。
大学や研究機関が集積する文京台地区の特徴を、地域経済やまちづくりに結び付けていく方向性が示された形です。
住宅地や工業・流通業務地の土地利用方針
住宅地については、野幌駅周辺から江別駅周辺を結ぶ国道12号とJR函館本線を軸とした区域や、文京台地区の一部が一般住宅地として位置付けられています。
戸建住宅や集合住宅、生活利便施設などが調和した住宅地の形成を目指す内容です。
一方、工業・流通業務地としては、工栄町、角山地区、西野幌地区が挙げられています。
工業や物流に適した土地利用を進めるとともに、周辺の住宅地などとの環境調和や、既存施設の機能維持・向上などを図る方向性が示されています。
道路・公共交通・下水道・防災に関する方針も
都市計画区域マスタープランには、商業地や住宅地だけでなく、道路や公共交通、下水道、防災などの方針も盛り込まれています。
交通分野では、国道12号などの幹線道路を含む道路ネットワークの維持・整備、鉄道やバスなどの公共交通の利便性向上を図る方向性が示されています。
下水道については、江別市の下水管渠、処理場、ポンプ場などの改築・更新を進めるとともに、地震発生時にも必要な機能を確保するため、主要施設の地震対策や下水管路の整備を行うとしています。
また、災害リスクを考慮した土地利用や、自然環境・緑地の保全なども計画に含まれています。
これらについても、今回の変更によって個別の工事日程や事業の着手が決まったということではなく、今後の整備に向けた基本方針となります。
今回の都市計画変更で江別市はどう変わる?
今回の都市計画変更は、直ちに市内の建物や道路が変わるというものではありません。
ただし、今後の都市整備や土地利用を検討する際の基本となる方針であり、長期的なまちづくりの方向性を知ることができる資料です。
特に江別市では、野幌駅周辺を中心的な商業・業務拠点としながら、江別駅周辺には歴史・文化などを活かした交流機能、文京台地区には大学や研究機関を活かした産学官連携という、それぞれ異なる役割が示されています。
また、人口減少や少子高齢化を見据え、鉄道駅を中心とした生活利便性の維持、既存市街地の活用、災害に強い都市環境の整備なども重視されています。
今回の方針が、今後の具体的な都市整備や地域活性化の取り組みにどのようにつながっていくのか、引き続き注目されます。