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川越宗一『熱源』直木賞受賞!舞台の一つに江別市対雁!作者経歴プロフィールもユニーク

2020年1月15日に発表された第162回直木賞。受賞したのは川越宗一さんの「熱源」という作品でした!

小説の物語の主人公は実在のアイヌということで、北海道内でも大きな反響を呼んでいるようです。

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第162回直木賞 川越宗一『熱源』が受賞

2020年1月15日に発表された第162回芥川賞・直木賞。

芥川賞に古川真人さんの「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」、直木賞に川越宗一さんの「熱源」に決定しました。

川越宗一は直木賞初ノミネートでの受賞というのもスゴイですが、なんとこの作品が2作目とのこと…。恐ろしいほどの才能です。

 

川越宗一『熱源』とは?

直木賞受賞作「熱源」の内容は以下のとおりです。

樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。
一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。
日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。
文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。

樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、
国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。
金田一京助がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、
読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。

引用元:【第162回 直木賞受賞作】熱源/Amazon

壮大なスケールで描かれた渾身の歴史小説。各所でたいへん評価が高く、読書家をうならせています。

 

札幌市内では売り切れ続出

NHKニュースによると、札幌市内の書店では「熱源」が品切れになる書店が続出しているとのこと。

【書店で売り切れ続出】
札幌市内では、受賞のあと作品を買い求める客が増えて、品切れ状態となる書店が相次いでいます。
このうち札幌市中央区の文教堂では、15日の受賞発表後から問い合わせが増え、16日の開店直後に最後の1冊が売れてしまいました。
その後も電話や店頭での問い合わせが相次いでいますが、次の入荷は1月下旬となるため、店頭では完売を知らせるとともに予約を受け付ける案内を張り出しています。
文教堂札幌大通駅店の中村亨さんは「アイヌ関連の書籍のため、もともと注目していたが、受賞後の問い合わせの数に驚いている。直木賞を受賞したことで全国的に注目されることは、北海道の書店としてうれしい」と話していました。

引用元:直木賞に「熱源」 道内の反響は 01月16日/NHK北海道ニュースウェブ

 

作品内容、歴史認識に議論も

「熱源」は史実を元に書かれた歴史小説ですが、以下のような議論も起きているようです。

【作品内容には議論も】
一方で、作品は史実を踏まえながらもフィクションを織り交ぜた内容となっているため、議論も呼んでいます。
作品に出てきた人物を50年以上、研究してきた北海道大学の井上紘一名誉教授です。
事実関係の大きな流れに誤りはなく一定の評価はしているものの、現実にはない登場人物同士の交流を描いていて、歴史の誤った解釈を招きかねないと懸念しています。
井上名誉教授は「受賞おめでとうと申し上げたい。弱者や故郷を失った人たちを描くその姿勢を評価したいし今後の活動にも期待したい。作品をいかに面白くするかという努力を否定しないが、フィクションを入れるならば、何らかの形で創作であることを示してほしい」と話しています。

引用元:直木賞に「熱源」 道内の反響は 01月16日/NHK北海道ニュースウェブ

 

作品の着想は夫婦旅行で北海道を訪れたこと

「熱源」の作品を描くきっかけとなったのは、川越宗一さんが夫婦旅行で北海道へ旅行に訪れたことだったようです。

 九州にルーツを持ち大阪で生まれ育った著者が、北海道の先住民族たちの物語を書くことになったきっかけは、夫婦旅行だった。妻のリクエストで二〇一五年夏に北海道へと足を運んだところ、知られざる歴史と出合った。

「たまたま室蘭から足を延ばして、白老町のアイヌ民族博物館へ立ち寄ったんです。そこに、ブロニスワフ・ピウスツキという人物の銅像があったんですよ。説明書きには、一九世紀末から二〇世紀前半にかけて活躍したポーランド人の民族学者で、アイヌを研究していたと記されていました。彼はわざわざ地球を約半周してきて、北海道の少数民族研究の先駆者になった。その歴史的事実に不思議さというか違和感を覚え、ピウスツキについて調べ始めたんです。その過程で樺太出身のアイヌ、いわゆる〝樺太アイヌ〟であり、日本初の南極探検隊に参加した山辺安之助という人物の存在を知りました。ピウスツキと山辺安之助が出会い、二つの人生が交差したポイントを軸に、物語を生み出せないだろうかという構想が生まれたんです」

新人賞受賞後第一作は、プロとなって初めて執筆する作品だ。実力が見定められ、書き手の個性や方向性をくっきりと示すことにもなるこの機会に、温めていた幾つかの着想の中でもっとも史料が少なく難易度の高い題材に挑戦しようと決めたのだ。

引用元:川越宗一さん『熱源』/小説丸

 

川越宗一(かわごえ そういち)さんの経歴 Wikiプロフィール

1978年(昭和53年)大阪府生まれ。龍谷大学文学部史学科中退。バンド活動を経て、カタログ通販会社勤務。

2018年、「天地に燦たり」で第25回松本清張賞を受賞。

「熱源」は川越宗一さんの2作品目となります。

 

2020年1月現在、Wikipediaによる情報がまだ存在していません。

ネットの情報によると、プロフィールにある「カタログ通販会社」というのは「ニッセン」とのこと。さらにニッセンの公式Twitterキャラクター「ニッセンのスミス」として情報発信を担当していたという情報があります。持ち前の文才とセンスでニッセンのスミスファンが急増したとの話です。

デビュー作『天地に燦たり』はニッセン勤務時に書かれたものだとか。

デビュー二年目の2作品目で直木賞受賞というのはスゴイ快挙ですね。

 

直木賞「熱源」川越宗一さん会見インタビュー動画

直木賞を受賞された川越宗一さんの会見インタビュー動画がYou Tubeにてノーカットで見られます。

 

直木賞以外にも数々の賞を受賞した「熱源」

 

北海道「江別市対雁」等を取材された川越さん

「熱源」の取材のために江別市を取材されていた川越宗一さん。

Twitterでは「熱源」刊行後に江別市を再び訪れた時の様子が出ていました。

ちなみに作品の舞台の一つ、樺太アイヌの移住地となった場所対雁」の読みは「ついしかり」です。

川越宗一さんが江別市郷土資料館を訪れていたとは!

 

対雁(ツイシカリ)の由来・意味

難読地名の対雁(ツイシカリ)は、アイヌ語が由来となっています。

語源は「トイシカラ(回流沼)」もしくは「トエシカリ(沼が・そこで・回る)」。

「野津幌(のっぽろ)川と厚別川の間にあった沼が、清水を湧出し回流していたため」という由来・解釈となっています。

参考:アイヌ政策推進局アイヌ政策課・アイヌ語地名リスト/北海道公式サイト

 

というわけで、「熱源」注目です!

ちなみに2020年1月16日現在、江別蔦屋書店にはまだ書籍が売っていましたよ!

 

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※追記:直木賞受賞後、江別市内の書店は速攻で売り切れ!

作品の舞台となっている江別市では、直木賞発表後すぐに売り切れ。また図書館では貸し出し予約が1年待ちの状態だそうです。

詳しくは以下の記事をご参照ください。

 

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