北海道江別市3条3丁目にある小さな公園『中央児童公園』。この公園には「江別大火」を今に伝える『鎮火之碑』が建っています。
この記事では、中央児童公園の様子と、条丁目地区を襲った「江別大火」の歴史について記します。
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もくじ
江別市条丁目「江別大火」の歴史を今に伝える『鎮火の碑』が立つ中央児童公園
江別市3条3丁目、江別市中央公民館コミュニティセンターから北へ少し進んだ位置にある公園『中央児童公園』。
小ぢんまりとした園内には、複合遊具と東屋・ベンチがあります。
公園名は「中央児童公園」ですが、「ふるさと小公園」という別名も付いているようです。
入口の柱に書かれた公園名。色あせてほとんど読むことが出来ませんが、以下のように書かれています。
「都市公園名 中央児童公園 3条3丁目」
中央児童公園(ふるさと小公園)の歴史
さらに公園の歴史について書かれているプレート。こちらも色あせて読みにくいですが、以下のように書かれていました。
この公園は平成2年度ふるさとふれあい推進基金により地域のみなさんの参加によって造成され通称ふるさと小公園と呼ばれています。
平成2年(1990年)に造られた、市内では比較的新しい公園。新しいと言っても、既に30年以上が経過しているので、それなりに歴史がありますね。
公園遊具とベンチ
公園内にはブランコと滑り台が付いた複合遊具と、複数のベンチ、水飲み場があります。
鎮火之碑
公園の右奥の方に目立たないように立っているのが「鎮火の碑」です。
立派な石積みの台座の上に置かれた「鎮火之碑」。
後ろには「江別大火 昭和二十八年五月二十三日」とあり、発起人の名前が4名、「満十周年記念 昭和三十八年五月二十三日之建」と刻まれていました。
江別大火があった日にちのみで、詳細については書かれていません。
江別大火とは?
「江別大火」は昭和28年(1953年)5月23日に発生した大火災のことです。
推定発火時間は23日午後10時30分頃、発火地点は3条3丁目付近で、まさにこの碑が立つ中央児童公園が出火場所です。
この日は瞬間風速20メートル近い強風が吹き荒れていたとのことで、火は一瞬のうちに燃え広がったと伝えられています。
罹災した人は1305名にのぼり、227棟の建物が消失してしまったそうです。
以下は江別大火の出火地点・延焼範囲・風向き等を記した地図。
明治時代に起きたもう一つの江別大火
条丁目地区の大火災は明治時代にも起きていました。
江別駅前の市街地が形成され始めて間もない頃の明治30年(1897年)8月12日、市街地130戸のうち駅前の10数戸を残し、105戸が灰じんに帰すという大火事が発生。
この大火により消防の必要性を痛感し、翌年の明治31年に公設江別消防組の発足に至り、これが江別市の消防の始まりになったとのことです。
参考:暮らしに潜む火災の危険について/江別市公式ホームページ
中央児童公園の場所アクセス地図
住所:〒067-0013 北海道江別市3条3丁目