北海道江別市緑町西1丁目にある「江別市郷土資料館」のロビーにて、江別市の発展に大きく貢献した鉄道の歴史が分かるパネル展『写真で見るえべつの鉄道』が2017年7月15日から開催されています。
現在の江別市内を走る鉄道はJR函館本線のみですが、かつては夕張鉄道や工場への引き込み線、簡易軌道などたくさんの線路が走っていました。
そんな江別市の鉄道にスポットを当てたパネル展とのことで、どんな貴重な写真が見られるのかと興味津々。
というわけで、隙間時間を見つけて閉館ギリギリの時間に駆け込んで見に行ってきました。
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『写真で見るえべつの鉄道』江別市郷土資料館で開催中
江別市緑町西1丁目38にある郷土資料館。
ここでは大昔の江別から、開拓時代・近代産業の発展など江別の歴史が分かる資料がたくさん収まってます。
特に重要文化財となっている江別太遺跡の土器などが有名です。
さて今回の『写真で見るえべつの鉄道パネル展』は、その郷土資料館内展示室ではなく、受付の手前にあるロビーで開催されているため入場料金が無料で見ることが出来ます。
『写真で見るえべつの鉄道パネル展』
『写真で見るえべつの鉄道 ロビー展』。
たくさんの貴重な写真パネルが並んでいました。
幌内鉄道(函館本線)
幌内鉄道(現・函館本線)の写真パネル。
幌内鉄道は1882年(明治15年)11月に幌内駅~手宮駅が開通し、江別駅もその時開業しています。
1889年(明治22年)に北海道炭礦鉄道へ移管された後、1906年(明治36年)に国有化。
1909年(明治42年)に現在の「函館本線」という名称になったそうです。
ここでは明治~大正~昭和時代の江別駅構内・駅舎・江別橋の変遷の写真が見られます。
人力軌道・江当軌道・江別発電所専用線・製紙工場専用線
ここでは千歳川・石狩川付近に敷設されていた「人力軌道」、江別と当別を結んでいた「江当軌道(えとうきどう)」、火力発電所への引き込み線「江別発電所専用線」、王子製紙工場への引き込み線「製紙工場専用線」の写真が並びます。
人力軌道江別川線の写真、北日本製紙江別工場1号機関車(昭和37年:英国ナスミス・ウィルソン製1100形)、北電江別火力発電所ディーゼル機関車1号、北海鋼機江別工場専用線の機関車といった貴重な写真が見られます。
夕張鉄道
かつて野幌駅から夕張本町駅までを結んでいた「夕張鉄道」。
ディーゼル機関車キハ201、202、253、蒸気機関車11号、12号、21号、22号機関車の写真があります。
行先標・種別札・サボ
行先標・種別札等の展示もありました。
野幌駅構内を記録した貴重な4分間映像!
16ミリフィルム「野幌駅 或る日のスナップ」(4分)という動画も公開されていました。
野幌駅構内での蒸気機関車への給水など素晴らしく貴重な映像が収められていました。これは必見!!
※追記:「昭和初期の野幌」昔の野幌駅の様子がわかる動画
館内で流れていた「野幌駅 或る日のスナップ」はYouTubeでも公開されていました。
動画の後半が野幌駅構内の映像で、かつて駅隣で営業していた「煉化もち」の店舗と立ち売りの様子も見れる貴重な資料です。
江別市内を走っていた鉄道路線図
昭和42年当時の江別駅・野幌駅周辺の鉄道路線図。
夕張鉄道、北海鋼機引き込み線、江別発電所専用線、北日本製紙江別工場専用線がどこを走っていたかが分かります。
人力軌道路線図
現在の「江別河川防災ステーション」辺りに敷設されていたという「人力軌道」の江別川線・石狩川線の路線図。
人力軌道の資料はなかなか見られないのでとても貴重なデータです。
江当軌道路線図
江当軌道の路線図。
江当軌道の江別駅は石狩川の手前に設置されていて、現在の江別駅からはかなり離れた位置にありました。
ちなみに江当軌道の地図には4駅書かれていますが、実際は当別駅・蕨岱駅・六号駅・三原駅・江別駅の5駅がありました。
夕張鉄道路線図
野幌駅と夕張本町駅を結んでいた夕張鉄道の路線図。
営業キロ53.2キロという距離の長い私鉄でした。
江別市内にあった夕張鉄道の駅は、野幌駅・北海鋼機前駅(野幌停留所)・上江別駅・下の月駅の4駅がありました。
江別市が意外に鉄道王国だったということがよく分かるパネル展でした。
鉄道好きの方は超必見、そうでない方も江別にこんな歴史があったのかとかなり楽しめると思います。
特に4分間の野幌駅構内の映像は必見です!ぜひ江別市郷土資料館へ!
「写真で見るえべつの鉄道・江別市郷土資料館ロビー展」開催期間
2017年(平成29年)7月15日(土)~9月24日(日)
開館時間
9:30~17:00
休館日
毎週月曜日(祝日を除く)、7/18、8/15、9/19
入場料金
無料
※(常設展は有料)
郷土資料館の場所アクセス地図
住所:北海道江別市緑町西1丁目38