江別市萩ケ岡にある江別市指定文化財「史跡 火薬庫」。
その火薬庫の左奥の方に、かつて二宮金次郎像がありました。
この場所の向かい側には江別小学校がありましたが、2016年に廃校となり、校舎は取り壊されてしまいました。
小学校が無くなった後も暫くの間は二宮金次郎が健在でしたが、いつの間にか金次郎像が無くなっていることに気が付きました。
スポンサーリンク
もくじ
江別小学校・火薬庫の横にあった二宮金次郎像
こちらが火薬庫の上の方にまだあった頃の二宮金次郎像(諱は二宮尊徳[たかのり]、正式には二宮”金治郎”らしい)。
台座はかなり古そうですが、金次郎像は2007年に修復されたものとのことで、真新しいですね。
筆者がレンガ校舎が無くなった江別小学校跡地を取材した2017年5月当時にはまだありました。
が、翌2018年には無くなっていたと記憶しています。
こちらは2019年6月に撮影した火薬庫。
写真左上にあった二宮金次郎像がいなくなっています。
ちなみにこの火薬庫横の二宮金次郎は、人気ゲーム「ポケモンGO」の「ポケストップ」となっており、かつてここに二宮金次郎がいたことを教えてくれます。
消えた二宮金次郎の行方
江別小学校にあった二宮金次郎像はどこへ行ってしまったのでしょう?
そんな疑問が突然解消したのは、所用で江別第一小学校へ赴いたときのことでした。
この江別第一小学校は、くだんの「江別小学校」と円形校舎があった「江別第三小学校」が統合した小学校(統合の際、学校の名称が「江別第一小学校」に変更されました)。
円形校舎が取り壊された後に、新築の校舎が作られました。
江別第一小学校・校庭の片隅に二宮金次郎像が
校舎を出て飛鳥山公園の方へ歩いていくと、なんと校庭の角地に二宮金次郎像が!
しかもどこかで見たことのある像と台座!
土台に刻まれた「勤倹力行(仕事に励みつつましやかにし、精一杯努力することの意)」の文字。
そして白く真新しいこの像はまさに火薬庫横にあった二宮金次郎像です。
校舎の横ではなく、校庭の片隅にいるというのは面白いですね。
後ろ姿は初めて見ましたが、切り株の上にかるく寄りかかっているのでしょうか。
背負っている薪のデティールもよく見えます。
古い台座には皇紀が刻まれる
台座の裏側には以下のように文字が刻まれていました。
母校謝恩建立
皇紀二千六百年記念
寄贈者 坂本興吉
石工 宮内栄吉
皇紀とは?
ちなみに皇紀とは、日本の初代天皇である神武天皇が即位したとされる年を元年(紀元)とする日本独自の紀年法。
皇紀元年は西暦で言うと紀元前660年。
台座に記された皇紀二千六百年は1940年(昭和15年)をさします。
相当な年代物の台座ということになりますね。
ついでに言うと、今年2019年(記念すべき令和元年)は、皇紀2679年です。
というわけで、消えた二宮金次郎像を江別第一小学校で見つけた、というお話でした。
引っ越した先の江別第一小学校で、末永く子どもたちを見守っていてほしいですね。
二宮金次郎の映画が2019年公開
2019年夏、映画「二宮金次郎」の上映が開始されたそうです。
日本全国各地の市民会館・公民館等の各施設で上映が行われているとのこと。
江別市の公民館・市民会館などでも公開されると良いですね。