江別市文京台を通る国道12号線の下には、文京台地区と大麻地区を結ぶ道路(アンダーパス)が走っています。
このアンダーパスは鉄道の線路によって分断された両地区を結ぶ重要な道路となっており、さらにそのアンダーパスの道路脇には大麻地区では唯一と思われる「地下通路」が存在します。
今回はその「大麻地下通路」を見に行ったときのお話です。
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もくじ
江別市大麻・文京台地区唯一の地下通路(アンダーパス)に行ってみた[江別市文京台]
上記の地図をご覧になると分かる通り、JR大麻駅の東側に国道12号線をくぐる道路が走っているのが確認できます。
この道路は大麻地区に団地が立ち並び始めた直後の昭和42年(1967年)に完成したもので、当時としてはまさに待ちわびた道路であったと想像できます。
こちらは1976年の大麻駅と周囲500 m範囲の上空写真。左が札幌駅方面、右が江別駅方面です。
アンダーパスの開通は1967年ですので、その9年後の写真ということになります。
アンダーパスが無かった頃はJR大麻駅東側の踏切を渡るか、駅の人道跨線橋を渡るしか方法がありませんでした。
踏切はアンダーパス開通後に廃止されたようで、上記の上空写真を見ると大麻駅とアンダーパスの間に、鉄道林を横切る踏切道路の跡を確認することができます。
大麻地下通路に行ってみる
というわけで、国道12号線の下を通過する地下通路に行ってみます。
国道12号線の横(北海道立図書館付近)に階段があります。
車の場合は文教通りからアクセスすることになります。
階段はアンダーパスの両脇に作られています。
こちらが国道12号線から下がって見たアンダーパスの様子。いわゆる掘割構造の半地下状態となっています。騒々しい国道とは打って変わって別世界のような雰囲気です。
地上からむき出しになった通路を地下通路と言っていいのだろうかという疑問もありますが、地中を掘って通したれっきとした「地下通路」ですので疑問の余地はありません。
経歴板による地下通路の詳細
地下通路の入り口付近には「経歴板」という名の銘板がありました。
路線名の正式名称は「江別都市計画街路 Ⅱ等Ⅰ類 11号」というのだそうです。
地下道全長は78.972m、車道 11m、歩道 3.5m 有効高 4.7mとあります。
上記の銘板写真はクリックで拡大表示できます。
地下通路内部
地下通路内部の様子。思ったよりも薄暗いです。夜間はちょっと通れなさそうな雰囲気。
歩道内から向かい側を見た様子。トンネル内の道路は平坦ではなく、緩やかな勾配があるようです。
地下通路をくぐり終え、北側に出てきたところ。この場所(北東側)にのみ、柱に「大麻地下通路」のプレートが貼ってあります。
「大麻地下通路」プレート拡大。2020年の現在から計算すると53年経過しているこの地下通路。
プレートに半世紀分の重みが感じられます。
地下通路北側
地下通路を抜けて北側から見た様子。もはや自然と同化した遺跡のような雰囲気ですね。
この上に鉄道が走っているとはにわかに信じられない光景です。
つつみ橋
地下通路を抜けて少し進むと、今度は「鉄西線」の道路が横切る「つつみ橋」が現れます。
つつみ橋にも両端の歩道に階段がついていました。
こちらも遺跡のような雰囲気の階段。斜めになっているので若干登りづらいです。
つつみ橋の上から階段を見下ろした様子。
つつみ橋の上の様子。道路名は鉄西線、通称0番通り。
歩道の幅が広くて歩きやすいです。
欄干に付いた「つつみ橋」ネームプレート。
竣工年月は昭和42年(1967年)11月。大麻地下通路と同年に完成したことになります。
大麻・文京台地区の生活に密接に結びついたこのアンダーパスと地下通路。あらためて歩いてみると色々な発見があり面白かったです。