江別市内では珍しい「地下歩道」の現状を見てきました。
場所は江別駅前通りと国道12号線の交差点にある地下通路と、その近くにある競馬場通りの地下通路の2カ所。
江別市内に現存する地下歩道としてはこの2箇所の他に、江別市役所内にある地下通路、高砂駅にある地下歩道、大麻駅東側にある地下歩道の合計5ヶ所しか無いと言われています(他にあればご教示ください)。
ちなみに、2015年までは野幌の白樺通アンダーパス横に地下通路があったのですが、こちらは平面化のため消失してしまいました。
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江別市内で珍しい地下歩道、条丁目地区の現状[北海道江別市]
国道12号線と江別駅前通りの交差点にある地下通路の入口。出入口階段は条丁目地区側に3カ所、江別市緑町側に2カ所の合計5つあります。
上の写真は江別青年会議所の隣りにある地下歩道入口となります。
経年劣化が激しく、壁にはヒビが入り、レンガタイルは所々剥がれ落ちています。
公園通り地下歩道
地下歩道へ続く階段。雰囲気としては地下鉄の階段といった感じ。
札幌や都市部では一般的な地下通路ですが、江別市内には地下鉄も地下街もないため、こういった風景は珍しいものとなります。
入口上部には「公園通り地下歩道」という立派な銘板が付いています。
この通りの名前は「公園通り」と言うんですね。どこからどこまでをそう呼ぶのでしょうか…。
階段を降りていくと、まず2箇所の入口が交わり、1本の道が奥に続いていきます。
歩行者専用とあって、道幅はあまり広くはありません。そして意外にも通りが明るいです。
ちなみに防犯カメラは設置されていません。
地下通路の中央にある謎の扉。道路のど真ん中あたりだと思いますが、どこへ繋がっているのでしょうか?
北海道胆振東部地震の影響か、はたまた経年劣化のせいか、壁の一部が壊れています。
この地下通路、それなりに年代物だと思うのですが、そこまでの古さを感じさせません。
※下記ブログの情報によると、『1976年(昭和51年)の開通時に整備されたと思われる地下歩道が2箇所』とあります。だとすると、竣工から今年2020年で44年目となりますね。
- 江別小学校周辺環境7/江別小学校を守る会
競馬場通り地下歩道
公園通り地下歩道から100メートルほど南西に進んだところにある「競馬場通り地下歩道」。タイルの色は白色ですね。
とても近い距離にあるのですが、それぞれの地下通路は繋がっておらず独立しています。
劣化具合はどちらも同じような感じで、かなりの箇所でタイルが剥がれ落ちています。
ところで、この地下通路がある辺りの国道12号の道路は不自然なカーブを描いているのですが、その理由はかつてここに王子製紙工場(現・王子エフテックス)と江別駅を結ぶ鉄道専用線が通っていたからです。鉄道の線路を避けるため(線路を横断する踏切があったため)に道路が曲がっているんですね。
公園通り地下歩道の入口階段。タイルがくすんでいるせいか、公園通り地下歩道よりも少し暗い雰囲気。
こちらも「競馬場通り地下歩道」という立派な銘板があります。
ちなみになぜ「競馬場通り」なのかというと、かつて飛鳥山公園に昭和9年(1934年)まで競馬場があったからというのが理由です。
階段を降りると、丁字路になっています。
細い一本道の地下歩道が延びています。こちらも予想外に明るい電気で照らされていました。
条丁目地区側から飛鳥山公園方向を見た「競馬場通り」。
突き当りが飛鳥山公園で、左奥が江別市郷土資料館、右奥に江別第一小学校があります。
競馬場が営業していた頃はこの通りも多くの大人たちで賑わっていたのでしょうか。
ちなみに写真下方に横切っている雑草エリアが鉄道廃線跡です。