
江別市あけぼの町を中心に、一部は朝日町にまたがる市営住宅「あけぼの団地」について、江別市は 「あけぼの団地再整備計画(案)」 を公表しました。
あけぼの団地は市内最大規模の市営住宅ですが、建設から半世紀以上が経過し、老朽化や高齢化が大きな課題となっています。
今回の計画では、建て替えと修繕を組み合わせながら団地を段階的に再整備し、将来的な戸数の見直しや、余剰地の活用、官民連携の可能性についても検討していくとしています。
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もくじ
【江別市】老朽化が進む市営住宅「あけぼの団地」再整備へ
あけぼの団地は、1960年代から1970年代にかけて建設された市営住宅で、管理戸数は586戸。
江別市が管理する市営住宅の中でも、約半数を占める最大規模の団地です。
一方で、全ての住戸が耐用年限を超えており、現在は入居率が約5割程度。
高齢の単身世帯や少人数世帯が多く、令和5年度(2023)より募集を停止している状況となっています。
再整備の基本的な考え方
計画案では、再整備の目的として次の2点が示されています。
- 老朽化した住棟の建て替え・修繕による居住環境の改善
- 入居者の集約によって生まれる余剰地を活用し、地域の魅力向上や定住人口の増加につなげること
単なる建て替えではなく、規模を見直しながら、将来を見据えた団地再生を目指す計画となっています。
戸数は「586戸」から「約300戸」へ
再整備後の戸数については、最終的に約300戸程度を想定しています。
- 現在:586戸
- 今後:最大で約300戸
- 当面は需要を見極めながら、約200戸程度の整備を目標
人口減少や入居需要の変化を踏まえ、段階的に規模を縮小していく方針です。
建て替えと修繕を組み合わせた再整備
再整備は一度に行うのではなく、建て替えと修繕を組み合わせて10年間かけて実施されます。
- 建て替え:約120戸を想定
- 修繕(外部改修・内部修繕):約180戸を想定
当面は、建て替え約80戸、修繕約120戸を目標に整備を進める計画です。
既存住棟を活用しながら団地内で住み替えを行い、移転が完了したブロックから順次解体・建て替えを行う流れとなっています。
団地内での移転を基本に段階的に進行
再整備に伴う入居者の移転については、団地内移転を基本としています。
- 余剰地活用を予定するブロックから移転
- 修繕を行った住戸を移転先として活用
- 移転完了後に旧住棟を解体
入居者の生活への影響を抑えながら、段階的に進めていく計画です。
余剰地の活用と官民連携も検討

https://www.city.ebetsu.hokkaido.jp/uploaded/attachment/78865.pdf
入居者の集約により生まれる余剰地については、官民連携による活用も含めて検討するとしています。
- 地域の魅力向上につながる土地利用
- 若年世帯の流入促進
- 医療・福祉・交流機能などの導入可能性
今後、民間事業者へのヒアリングを行い、市による直接整備だけでなく、さまざまな手法を比較検討していく方針です。
あけぼの団地再整備計画の期間と今後のスケジュール
計画期間は 令和8年度から令和17年度までの10年間。
- 令和7年12月:パブリックコメント実施
- 令和8年1~3月:委員会・議会での報告
- 令和8年3月:計画策定予定
今後、市民の意見を踏まえながら内容が確定していくことになります。
まとめ
今回の再整備計画は、老朽化した市営住宅の更新にとどまらず、人口減少・高齢化が進む中での団地のあり方を見直す長期的な取り組みといえそうです。
今後、余剰地がどのように活用されるのか、官民連携がどこまで具体化するのかも含め、引き続き注目されます。
※内容は変更になる場合があります。最新情報については公式サイト等をご確認ください。
参考:江別市公式ホームページ
あけぼの団地再整備計画(案)に対する意見公募(パブリックコメント)
あけぼの団地再整備計画策定委員会




