
北海道は2026年9月15日、外国人・外国法人による大規模な土地取得について、2025年7月から12月までの集計結果を公表しました。
北海道内で届け出があったのは19件、面積は合計57.89ヘクタール。
全国では外国人・外国法人による届け出が68件あり、北海道の19件は都道府県別で最多となりました。
公表された北海道内19件の中には、江別市の土地取得も2件含まれています。
江別市ではどの程度の土地取得があり、北海道全体の中ではどのような位置にあるのでしょうか。
北海道と国土交通省が公表した資料をもとに、市町村別の件数や面積、利用目的などを整理しました。
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もくじ
北海道では19件・約58ヘクタール
今回公表されたのは、2025年7月1日から12月31日までに国土利用計画法に基づいて届け出られた土地取引のうち、外国人・外国法人が土地を取得したケースです。
北海道では、
- 届出件数:19件
- 届出面積:57.89ha
となりました。
1ヘクタールは1万平方メートルなので、57.89haは約57万8900平方メートルに相当します。
全国では同じ期間に外国人・外国法人による届け出が68件、面積123.96haありました。
北海道は全国68件のうち19件を占め、件数ベースでは約27.9%。
面積では全国123.96haのうち北海道が57.89haで、約46.7%を占めています。
今回の集計では、北海道が全国の中でも大きな割合を占めたことが分かります。
江別市では2件・合計2.11ヘクタール
北海道が公表した19件の内訳を見ると、江別市では2件の届け出がありました。
内容は次のとおりです。
| 取得主体 | 届出上の所在地 | 面積 | 利用目的 |
|---|---|---|---|
| 外国法人 | 国内 | 1.22ha | 駐車場 |
| 外国法人 | 国内 | 0.89ha | 生産施設 |
合計面積は2.11haです。
平方メートルに換算すると約2万1100平方メートルとなります。
2件とも取得主体は外国法人で、届出書に記載された所在地は「国内」となっています。
なお、今回の公表資料では具体的な土地の所在地や法人名、設立された国・地域など、個別の取引を特定できる情報までは示されていません。
「外国法人」で所在地が「国内」とは?
今回の資料では、外国法人かどうかと、届出書に記載された所在地が国内か国外かは別の項目として整理されています。
外国法人でも日本国内に所在地を置いている場合があるため、「外国法人・国内」という組み合わせが存在します。
江別市で届け出られた2件はいずれもこのケースに当たります。
今回の統計では個別法人の情報よりも、外国人・外国法人による一定規模以上の土地取得が、どの地域でどの程度行われたのかを把握することが主な目的となっています。
江別市は北海道19件の約10.5%
北海道全体19件のうち、江別市は2件です。
件数で計算すると、
2件 ÷ 19件 = 約10.5%
となります。
今回北海道で届け出られた外国人・外国法人による大規模土地取得のうち、件数ベースでは約1割が江別市でした。
一方、面積では、
2.11ha ÷ 57.89ha = 約3.6%
となります。
件数では約1割を占めますが、面積では北海道全体の約3.6%です。
市町村別では江別市は「件数4位タイ」
北海道内の市町村別に件数をまとめると、次のようになります。
| 順位 | 市町村 | 件数 | 合計面積 |
|---|---|---|---|
| 1位タイ | 倶知安町 | 4件 | 16.50ha |
| 1位タイ | ニセコ町 | 4件 | 5.98ha |
| 3位 | 小樽市 | 3件 | 5.68ha |
| 4位タイ | 真狩村 | 2件 | 16.05ha |
| 4位タイ | 江別市 | 2件 | 2.11ha |
| 6位タイ | 札幌市 | 1件 | 0.34ha |
| 6位タイ | 蘭越町 | 1件 | 4.91ha |
| 6位タイ | 上富良野町 | 1件 | 4.92ha |
| 6位タイ | 清水町 | 1件 | 1.40ha |
江別市は件数では9市町村中4位タイとなります。
「市」に限って比較すると、
- 小樽市:3件
- 江別市:2件
- 札幌市:1件
となっています。
面積では江別市は7番目
取得面積で並べると順位は大きく変わります。
| 順位 | 市町村 | 合計面積 |
|---|---|---|
| 1位 | 倶知安町 | 16.50ha |
| 2位 | 真狩村 | 16.05ha |
| 3位 | ニセコ町 | 5.98ha |
| 4位 | 小樽市 | 5.68ha |
| 5位 | 上富良野町 | 4.92ha |
| 6位 | 蘭越町 | 4.91ha |
| 7位 | 江別市 | 2.11ha |
| 8位 | 清水町 | 1.40ha |
| 9位 | 札幌市 | 0.34ha |
江別市は面積では7番目です。
特に大きかったのは倶知安町の16.50haと真狩村の16.05ha。
この2町村だけで合計32.55haとなり、北海道全体57.89haの半分以上を占めています。
市町村によって、件数だけでなく1件当たりの取得面積にもかなり違いがあることが分かります。
地域によって異なる土地の利用目的
今回の資料では、市町村によって土地の利用目的にも違いが見られます。
ニセコ町では4件すべてが「資産保有・転売等目的」。
真狩村の2件も、いずれも「資産保有・転売等目的」となっています。
小樽市でも3件すべてが同じ目的です。
倶知安町では4件のうち、
- 住宅:1件
- 資産保有・転売等目的:2件
- 病院等その他の利用目的:1件
となっています。
一方、江別市は、
- 駐車場:1件
- 生産施設:1件
でした。
今回の統計を見る限り、江別市では資産保有・転売等ではなく、駐車場や生産施設として利用することを目的とした土地取得となっています。
なお、資料上の「生産施設」には工場だけでなく、資材置場、倉庫、流通施設、交通ターミナルなども含まれます。
このため、0.89haの土地が具体的にどのような施設として利用されるのかまでは、公表資料からは判断できません。
全国では中国が28件で最多
国土交通省の全国集計では、外国人・外国法人による68件の土地取得について、取得者の国・地域別の件数も公表されています。
最も多かったのは中国の28件でした。
ただし、これは全国68件を国・地域別に集計した数字です。
市町村ごとの土地取得と国・地域を組み合わせた個別の内訳は今回の資料では示されていないため、江別市の2件については国・地域別の内訳は分かりません。
今回の資料から読み取れるのは、あくまで江別市で外国法人による2件の大規模土地取得があり、利用目的がそれぞれ「駐車場」「生産施設」であったという点までとなります。
全国では68件、対象となる土地取引の0.7%
今回の数字を見る際に注意したいのが、「外国人による土地取得全体を数えた統計ではない」という点です。
全国では2025年7月から12月までに、国土利用計画法に基づく土地取引の届け出が9573件ありました。
このうち外国人・外国法人によるものは68件。
割合は0.7%です。
面積では、届け出全体の2万3845haに対して、外国人・外国法人による取得は123.96ha。
割合は約0.5%となっています。
国土利用計画法の届け出対象となった土地取引全体から見ると、外国人・外国法人による取引は件数、面積とも1%未満となっています。
今回の統計は「一定規模以上」の土地取引のみ
今回の集計は、外国人や外国法人によるすべての不動産取得を集計したものではありません。
国土利用計画法に基づく届け出が必要になるのは、原則として一定規模以上の土地取引です。
対象となる面積は、
- 市街化区域:2000平方メートル以上
- 市街化区域を除く都市計画区域:5000平方メートル以上
- 都市計画区域外:1万平方メートル以上
となっています。
そのため、小規模な宅地やマンション、戸建住宅などの取得がすべて今回の統計に含まれているわけではありません。
「北海道で外国人・外国法人による土地取得が19件しかなかった」という意味ではなく、一定規模以上で国土利用計画法の届け出対象となった取引についての数字です。
2025年7月から国籍情報を届出事項に追加
今回の集計には、制度上の大きな変更もあります。
国土利用計画法の届出事項に、土地を取得した個人・法人の国籍などに関する情報が追加されたのは2025年7月1日からです。
それ以前は、氏名や住所などから外国人・外国法人と類推される取引について調査する方法が取られていました。
今回公表された2025年7月から12月分は、新しい届出制度に基づく最初の集計です。
そのため、以前の推計値と今回の数字を単純に比較して、外国人・外国法人による土地取得が増えた、あるいは減ったと判断する際には注意が必要です。
【まとめ】北海道が全国最多19件、江別市では2件
今回の集計では、北海道で外国人・外国法人による大規模土地取得が19件、計57.89ha確認されました。
そのうち江別市は2件、計2.11haです。
北海道全体に占める江別市の割合は、
- 件数:約10.5%
- 面積:約3.6%
となりました。
市町村別では件数4位タイ、面積7位です。
北海道内では倶知安町やニセコ町、真狩村などで比較的大きな土地取得が見られる一方、江別市では「駐車場」と「生産施設」を利用目的とする2件が届け出られています。
ただし、この統計は一定規模以上の土地取引だけを対象にしたものです。
外国人・外国法人による土地取得の状況を見る際には、件数だけではなく、土地の面積や利用目的、統計の対象範囲についても合わせて見ることで、実際の状況をより把握しやすくなります。